二相鋼内部の微細構造は、約50%がオーステナイト、 50%がフェライトであり、その結果、二相鋼製品は、 フェライトおよびオーステナイト系鋼種の物理的特性を共 有している。二相鋼は、オーステナイト系鋼種の塩化物応力腐食に よる割れに強く、局部腐食への耐性が向上してい る。この種のステンレス鋼は、オーステナイト系鋼 種の約2倍の降伏強度を持つため、より細いゲージのチュー ブを設計することが可能である。硬度が高いため、耐摩耗性に優れ、高精度なチューブに適しています。
二相鋼は、オーステナイト系鋼種と同様に、溶接や成形 が容易である。二相鋼は、クロム、ニッケル、モリブデンの含有量 により、リーン二相鋼、二相鋼、スーパー二相鋼、 ハイパー二相鋼の4つの主なカテゴリーに分類され る。この系列の合金は、材料費と加工費の両面で大きな利 点がある。
この合金群の代表的な用途は、熱交換器チューブ、 アンビリカル、構造用タンク、パルプ・製紙装置、 パイプ・継手、海水処理システムなどである。
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